“好き”の生き方

元女性自衛官の雑記になっちゃったブログ

女性パイロットを夢見て。航空学生受験記

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まだ自分が過眠症だと知らず、自衛官として働いていた頃。本気でパイロットを目指していた時期があります。


生まれて初めて将来に夢を見て、体当たりして砕け散りました(笑)


何かに向かって突っ走ったのは、あのときが初めてです。


結局2次試験までしかいけなくて、夢は叶わず終わってしまいました。今ではよい思い出です。


どうやら先月合格発表だったみたいなので、当時の思い出をここに書いてみようと思います。当時の過ごし方や面接で聞かれたことも書いておこうと思うので、これから受けるだれかの参考になれば嬉しいです。


航空学生受験記

航空学生とは

航空学生とは、高校卒業又は中等教育学校卒業者(見込みを含む。)、高専3年修了者(見込みを含む。)及び高校卒業と同等以上の学力があると認められる男女を対象にした、海上自衛隊・航空自衛隊のパイロット等を養成する制度です。
出典元:
航空学生:各種募集種目:自衛官募集ページ:防衛省・自衛隊


上記引用にもあります通り、自衛隊の未来のパイロットを育てるコースです。


受けられるのは、現役の高校3年生から、入隊(4月)時点で21才未満のものだけ。人生において受けられる期間はたった3年、3回きりです。
※今は制度が変わったみたいで、海自のみ23才まで受けられるみたい。


パイロットを目指すコースなだけあって、倍率はすごく高いです。航空で3〜40倍だったかな。

受験したのは19のとき

私は自衛隊2年目の、20才になる年に航空学生を受験しました。初めての受験にして、人生最後の受験です。


入隊前は飛行機に乗る、ということにあまり興味がなかったんです。自衛官になりたいとは思っていたものの、何がしたいか、まではそんなに深く考えていませんでした。


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実際自衛官になってみると、自衛隊の飛行機に乗る機会が何回か出てきます。空自にいると特に飛行機が身近になるし、いつのまにか自分も乗りたくなっていました。


航空学生は倍率がすごいし、もう勉強から離れてしばらく経っていたし、高校時代は勉強が苦手だったので自信なんて全くありませんでした。実際、入隊してすぐの19才のときは試験受けませんでした。気になってたんですけど、どうせ無理だろうと思って。


でもその後、本当にこのままでいいのか?と思うようになって。やらなかったら一生後悔するのでは?と思ったんです。そして出願を決めました。その後はやりたい!という感情だけで突っ走った感じです。


(※現役自衛官だろうが受ける試験の内容は同じです。仮に合格した場合、他の人と同じようにまた1から訓練です)

1次試験までの過ごし方

高3での現役受験では落ちてしまったけど、補生や自候生では受かったから自衛隊入ってから勉強しよう、って思ってる人もいると思います。実際そういう人結構いて、無事に航学にいけた同期や先輩もいます。

そういった人の参考になれば、と思うので、当時の私の生活と勉強の仕方を記録しておきます。


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試験は9月、勉強を始めたのはその年の1月頃です。が、4〜6月の間は他基地に行っていたので、モチベが下がったというか、いろんな誘惑に負けてしまって、お恥ずかしながらあんまり勉強してませんでした。本腰入れて勉強し始めたのは6月後半からです。


この時期はたまたまほぼ常日勤だったので、夜仕事が終わってから勉強していました。ただやっぱり昼間は自衛官としての仕事があるし、結構カッツカツな生活になります。


私は現場仕事だったせいか暗くなるころには仕事が終わってましたが、事務系の人だと遅くまで残業してたり。同じ常日勤でも、職種によって帰ってくる時間が違うんですよ。


当時のタイムテーブルはこんな感じ。

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変動はしますが、勉強はだいたい1日3時間くらい。消灯は22時だけど、24時まで自習室の使用が許されています。これを延灯といいます。


でも24時まで勉強してると次の日支障きたすので、基本的に23時には切り上げるようにしてました。24時やってたのは試験直前くらいです。
(当時から睡眠発作のようなものはあったからです。ナルコレプシーの存在は知りませんでしたが)


化粧なんかしてなかったので、6時の起床ラッパで起きて点呼出て、顔洗って迷彩着て髪結んで食堂へ直行です。


仕事が終わったら、隙間の時間にお風呂入ったり、靴磨いたりアイロンかけたり運動したり。やること全部やったら自習室行ってました。


土日は基地の外に出て、マックとか図書館で勉強したりしてたかな。気分転換も兼ねて。丸一日は集中力が続かなくて、同期と遊びに行ったり、食事に行ったりもしてました。


受験科目はこちら。

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出典元:航空学生:各種募集種目:自衛官募集ページ:防衛省・自衛隊


なんか昔とちょっと違う気が…?でもだいたいこんな感じです。


今は政治経済があるんですね。私が受けた時はなかったです。


学生時代の得意教科は倫理と政経だったのですが、ないものはしかたないので、日本史で受験しました。学生時代は地学もとってたんですけど、人に言えるような成績じゃなかったのでやめておきました。自分の得意科目で勝負すればいいと思います。


勉強の仕方ですが、私は高校卒業して1年以上経ってて、ほとんど何も覚えてなかったので、1から勉強する必要がありました。なのでとりあえず実家から教科書を取り寄せました。奇跡的にまだ捨ててませんでした。


航空学生はほとんど問題集が出回ってません!今でもまだほとんどないみたい。売ってるの過去問くらいですね。自候生とか曹候補生の問題集はいっぱい売ってるんだけど。。。


私は最初に過去問を買って、問題の雰囲気だけ掴みました。この時点ではまだ解かなくていいと思います。



それからそれぞれの教科の問題集を買いました。センター試験対応、とか書いてあった気がする。


あんまり勉強が得意ではないので、どう勉強したらいいとか、詳しい勉強法についてはお話できません。ただ、航学の試験は自衛隊の入隊試験としては珍しく記述問題があるので、対策だけはきちんとしておきましょう。結構量が多いので、これ取れないと厳しいと思います。


一通り勉強してから過去問を解きました。試験1ヶ月前くらいかな?解けなかった問題は過去問集からカッターで切り離して、解き方とか覚えた方がいいこととかをメモして、折りたたんで常に持ち歩いてました。ちょっとした空き時間に見れるようにしたんですが、これ結構大きかったかも。


適性試験対策も少しはしておいたほうがいいです。航空機の飛び方とか方向器の読み方とか、前もって多少勉強しておくといいかもです。


そんなこんなで、一次試験は合格しました!


当日プレッシャーで死にそうだったけど、わからない問題ってそんなになかった。でも手応えもなかった気がする。


2次試験は面接と身体検査

航空身体検査は面接より大事みたいです。身体検査で結構な人数が落とされます。努力じゃどうにもならないところがあるけど、体調だけは整えておきましょう。あと視力は大事に。


面接についてですが、面接官は全員現役のパイロットでした。私の時は海自と空自のパイロットの方が両方いました。現役パイロットに囲まれる機会なんてなかなかないので、ものすごく緊張しました。


質問されたことについてですが、私は現役自衛官だったので、やっぱり高校生や一般人とは内容が違うと思うんです。


部隊で経験したこととか、なんで高校生の時受けなかったの?とか、体力測定のこととか。航学の訓練はキツイので、体力測定があんま低いと突っ込まれるかもしれれません。(私は2級〜3級をウロウロしてました)


誰でも聞かれそうな〜と思った質問はこのあたり。

・高校時代頑張ったことを教えてください。
・学生時代の運動経験
・なんで自衛隊入ろうと思ったんですか?
・なんでパイロットがいいんですか?
・乗りたい飛行機なんですか?
・気になる時事問題
・1分間自己PRしてください。


まさか高校生の時のこと聞かれるとは思わなかったんですけど、ちゃんと考えといたほうがいいみたいです。私は学級委員してたこととかアピールしました。現役自衛官なのに入隊理由聞かれたのはちょっと想定外だったかな。


どの質問に対しても前もって内容は考えておいたほうがいいし、可能であれば面接練習もしておきましょう。(航学じゃないけど、私が入隊するときは地本の人が面接練習付き合ってくれました。航学受験の人も確かやってもらってたと思うので、確認してみるといいかもしれません。)


面接時間は40分くらいでした。他の入隊試験と比べたら長いんですが、面接の出来は結構自信ありました。落ちてしまったけど。


私が受験した地本では、女性の合格者はいませんでした。


心に残っていること

残念ながら不合格で終わってしまいましたが、ひとつ印象に残っていることがあります。


面接の終わり頃、面接官の人に言われたことです。


「実は俺一回落ちてるのね」


この人は空自で戦闘機のパイロットをしている人でした。


「だけど諦めなかったら次の年受かったし、もしあの時落ちててもまた次の年受けてた。そこで落ちてたら落ちてたで、まあそれも人生かなって。この経験は何も無駄にはならないし」


なんでこんな話になったのかは全然覚えてないのですが、この言葉だけは鮮明に覚えていて、その後の私の考え方にも影響を与えてくれました。


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勉強苦手だったし、「どうせ受からないし、受けるだけ無駄かも」という気持ちがなかったわけではありません。実際19の時は受けなかったわけだし。


でも、その後の受験で1次は通りました。


少しは自信に繋がったし、あの期間は少しでも夢に近づけた気がして、正直すごく楽しかったです。あのときことを思い出すたび、航学受けてよかったと思えます。良い経験になったし、あの時受けなかったら一生後悔してたと思います。


どんなことも無駄にはならないんだなあって思いました。今でも、やりたい、と思ったことはなんでもやってみるようにしています。


少し長くなってしまいましたが、今日はこのあたりで。航学受験生や、受験するかどうか迷っている人のお役に立てたら嬉しいです。


ももよ